いしかわ百万石文化祭2023『全日本視覚障害者囲碁大会』を開催しました

2023/11/16

皆様
いつも私達の活動に対し、ご支援ご協力をいただきまして、誠にありがとうございます。

去る11月11日(土)、12日(日)と、石川県金沢市で全日本視覚障害者囲碁大会を開催しましたので、その模様をご報告させていただきます。

全日本視覚障害者囲碁大会は、いしかわ百万石文化祭2023の一環として『アジア囲碁の祭典』と併催の形で開催しました。

https://ishikawa-bunkasai2023.jp/

今回、参加者16名のうち、石川県在住の選手2名が加わる予定でしたが、体調不良のため1名が不参加となり、急遽控えの選手に参加していただきました。

また『アジア囲碁の祭典』とのコラボレーションのため、台湾からの選手が4名もご参加くださり、日台の選手たちが盤上で交流する姿がそこかしこに見られ、囲碁が国際的に広がりのあるものだと改めて再認識することができました。

2日間の激戦の末に優勝された荒川光晴さんは、表彰式で決勝戦の対局を振り返り「中盤で打ち込まれた時は、相手との壁を感じた。勝てたのはラッキーだったと思う」と語っていました。
結果はそれぞれですが、ご参加いただいた選手の皆さんは何かしらの学びを得られた大会になったのではないでしょうか。

私自身は今回選手ではなく、大会運営とアイゴのPR役を務めましたが、その中で素晴らしい出会いがありましたので、ご紹介します。
その方は、地元石川県にお住まいで2年前に目が見えなくなったそうです。
「囲碁が大好きだったけれど、目が見えなくなったのでずっと諦めていた、今回家族からこのイベントを勧められて来場した」と言われていました。
早速、私とアイゴ9路盤で対局したのですが、囲碁が大好きだったということもあり、手筋にはその方らしさが十分に出ていて、盤上でのやり取りだけでもその方らしさが伝わってきて感動しました。
残念ながら終局までは打てませんでしたが、「アイゴを買って囲碁を再開してみる」と言われ、付き添いの方と帰られました。
私は、この方に会うためだけでもこの金沢に来て良かったと、心がいっぱいに満たされたような気分になりました。

国民文化祭・障害者芸術文化祭は、毎年開催県が異なります。
全国各地でこの囲碁大会を開き、視覚障害が理由で囲碁を打つことを断念している方々に、「目が見えなくても碁は楽しめる」と伝えていきたいと思います。

次回の「全日本視覚障害者囲碁大会」は来年2024年11月16日(土)、17日(日)に岐阜県高山市で開催を予定しております。

ぜひ皆さまもご参加ください。

最後に、大会に参加された方々、サポートしてくださった方々、様々な形で協力してくださった方々、そして何よりも石川県支部連合会の皆さま、会場を提供くださったKKRホテル金沢の皆さまにも心から厚く御礼を申し上げます。
本当にありがとうございました。

(一社)日本視覚障害者囲碁協会  代表理事 柿島光晴

 

<いしかわ百万石文化祭2023 全日本視覚障害者囲碁大会 表彰者>
優勝(文部科学大臣賞)
秋田県 荒川光晴さん

準優勝(石川県知事賞)
埼玉県 佐藤美空さん

第三位(金沢市長賞)
埼玉県 篠田明さん

※以下、大会開催時の様子を写した写真です

開会式で挨拶される森野九段(開会式は「アジア囲碁の祭典」メイン会場内で行いました)
会場は小宴会場2つを使い、1部屋4組ずつ対局しました
白熱した決勝戦(荒川VS佐藤)
表彰式最後に全員で記念写真を撮りました(選手の皆さん、みんなとてもよい笑顔です)
メイン会場内でアイゴ紹介&体験ブースを設けました(写真は小学生位のお子様数名向けに、重野二段と柿島よりプチ囲碁教室を実施している様子)
1日目の夜には台湾選手も一緒に懇親会も行いました

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